2021.03.15

「八面玲瓏」心をクリアな状態に!

ビジネス&マーケティング

こんばんは、ビジネス陰陽師の吉川です。

今日は、羽生善治先生の
揮毫(色紙や扇子などに書かれる書)に
ついてのお話です。

羽生先生の揮毫(きごう)

羽生先生はよく、「玲瓏(れいろう)」
という文字を揮毫されています。

「玲瓏」は実は
「八面玲瓏(はちめんれいろう)」
という言葉からきています。

「八面」は、あらゆる面、すべての方面。
四方八方。
「玲瓏」は、美しい玉の透き通っていて
曇りのないさま。

つまり、あらゆる面で心中にわだかまりがなく、
清らかに澄みきっているさま。

また、だれとでも円満、巧妙に
付き合うことができるさま。

という意味です。

将棋を指す際に、
心にわだかまりや迷いがあると
それが将棋の差し手に現れると
言われています。

どんな局面になっても、クリアに、
先入観なく状況を見て、
雑念のない、最強の手を選ぶのが
羽生先生。

一見つながっていないような
(成立しなさそうな)
細い細い勝ち筋をつないでいって
勝ちにつなげる技術は、
当代一と言われています。

まさに、「玲瓏」な心の状態を
保っているからこそできるのかな
と思います。

もう一つの揮毫、洗心(せんしん)

羽生先生はもう一つ、
洗心(せんしん)という言葉も
良く揮毫されています。

これは、禅の言葉で、
「心の汚れを洗い流す」
というそのままの意味。

「聖人は此を以って心を洗う」
という古語があります。

神仏にお参りする際に、
手を洗い口を清めますが、
同時に自らの心を洗い浄めることが
大事である、
ということ。

手脚の汚れ、口の汚れは分かっても、
自分の心の垢、汚れには
気がつきません。

何か心を乱すような情報が
入ってきたときに、心が揺れてしまい
いつものクリアな判断ができなく
なってしまう。

将棋は逆転のゲームですので
負けそうなときにあきらめずに
逆転を狙い、

逆に勝っているときにも
気を引き締めて慢心しない。

そうして心を常に洗っていてこそ、
高い勝率をキープできるのでは
ないでしょうか?

玲瓏と洗心、是非皆様も何かの
判断をする際に、
思い出してください。

おまけ:藤井総太二冠の揮毫は?

話題の藤井総太二冠。

この方の揮毫は、
「飛翔」「進」「大志」
「専心」「探究」など。

大きな志を持ちつつも
自分の将棋を探求し、技術を
高めていきたい。

そして一局一局、その将棋にだけ
集中して最高のものを作っていきたい。

そんな決意が見て取れますね

皆様も、好きな言葉を書き出して
目に見えるところに貼ってみては
いかがでしょうか?

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