社長の帝王学

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井の中の蛙は、本当に世間知らずなのか?

井の中の蛙は、本当に世間知らずなのか?

帝王学・陰陽五行論

ビジネス陰陽師の吉川です。

今日は有名な、「井の中の蛙(かわず)」の
意外な面を解説します。

井の中の蛙(かわず)大海を知らず

「井の中の蛙」と聞くと
あまりポジティブではないですね。

「あの人は井の中の蛙だから」と言われたら、

「あの人は世間知らず」「狭い世界しか知らない」
という意味になるからです。

正確には、「井の中の蛙大海を知らず」という
ことわざからきている言葉です。

「井の中の蛙大海を知らず」の由来は、
中国の思想家である荘子の「秋水篇」にある、
「井蛙不可以語於海者、拘於虚也」。

意訳すると、
「井戸の中にいる蛙はずっと狭い世界しか
 見たことがなく、井戸の世界が全てだと
 思っている。そして自分は世界のことを
 全部知っていると勘違いしている。

 大きな海を見たことがないため、
 視野が狭くありきたりの知識しかない」

というような意味でしょうか。

ところが・・・です。

実は続きがある言葉

このことわざは、
ネガティブな意味で使われるのですが、
実は続きがあるとご存じでしょうか?

「井の中の蛙大海を知らず」の後には、
「されど空の深さ(青さ)を知る」と続くのです。

荘子の「秋水篇」にはその表現がないため、
日本に伝わったのちに付け加えられたものだと
考えられています。

この言葉が加わることで意味が180度
変わってしまうのです。

意訳すると、
「井戸の中にいる蛙は、
 確かに世間知らずかもしれないが、

 狭い世界で自分の道を突き詰めたからこそ、
 その世界の深いところまで探求することができた」

となるでしょうか。

確かに、視野が狭ければ世界の広さについて
行けない部分は出るでしょう。

しかし、世の中のことが目に入らないほど
自分の専門分野を突き詰めるような人ほど、

関わっている世界の、深い部分を捉え、究めていくのです。

何かの分野の天才が、
その分野では天才でも、それ以外のことは
全く何もできない、というのは実際ありますよね。

・自分は広い世界を知っていく者なのか?
・自分は狭い領域をとことん追求するの者なのか?

こうした問いを自分に問いかけていくのも
良いと思います。

この記事を書いた人

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吉川 正弘

合同会社ブレイン・アドベンチャー 代表。世界四大会計事務所の一つの会社で、のべ1000社以上のコンサルティング業務に携わる。同時に、著名人の本の出版など、10数冊の書籍を手掛ける。
「速読」と「記憶術」を組合せた「ビジネス速読記憶術」をオリジナルで開発し数百人の経営者・ビジネスパーソンの能力向上に貢献。
2021年に陰陽師師範の資格を得て開講した「社長の帝王学」講座は、6期連続定員超え。数百人のビジネスパーソンや経営者の才能を開花させ、成功に導いている。

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