代表者コラム
Column
実業界の父『渋沢栄一』に学ぶ経営の極意!
こんにちは、ビジネス陰陽師の吉川です。今年7月から新紙幣が発行されましたが、1万円札に採用された人物は誰か、皆さんご存知でしょうか?(お財布の中にヒントがあるかもしれませんよ)
そう!渋沢栄一さんですね(笑)
最近では、大河ドラマ「青天を衝け」の主人公として放送されていたので、見られた方もいらっしゃるかもしれませんね。
渋沢さんは、現在の、みずほ銀行、東京ガス、帝国ホテル、キリンホールディングスなど日本を代表する500以上の企業の立ち上げ・運営に携わった大実業家なんです。しかも、一橋大学や日本赤十字社をはじめとした、600以上の団体の設立・運営にも関わっておられました。
今回は、そんな渋沢さんが75歳の時に出された「至誠と努力」という著書の中から、経営者の方に役立つ下記の3つのポイントをご紹介したいと思います。
① 金儲けと仁義道徳は一致する
② 正しい富国
③ 成功なんて残りカス
YouTube『社長の帝王学チャンネル』でも発信しておりますので、もし動画で説明をご覧になりたい方は下記からご覧ください。
①金儲けと仁義道徳は一致する
渋沢さんは、“お金儲けをすること” と “道徳に則って生きること” は、全く同じであってどちらが欠けてもいけないと仰っています。
単に人を騙したり、悪いことをしてお金を儲けるのは論外ですが、世のため人のために公共性が高い事業を展開して、しっかり利益を取ること。そうして多くの人達を雇って教育し、会社のレベルを上げていくことが、ひいては国を豊かにすることにつながるのです。
私も「社長の帝王学」という自身の講座の中でお伝えしているのですが、道理(人の道)に外れないように、経営に道徳を取り入れながら富をふやしていくことが、非常に大事な考え方だと思います。
②正しい富国
渋沢さんは、どうやったら国がもっと良くなるか、を常々考えておられました。自分が楽して良い生活ができればそれでいい、という考えは一切なく、国を自分のものと思って国力を増やすことの大切さを説いています。
せっかく日本に生まれ、ビジネスをさせていただいているのだから、国民一人ひとりが豊かになり国力が上がっていけば、もっとビジネスも上手くいきやすくなります。そこに自分の事業で貢献できたら、皆の幸せにつながっていくわけですね。
現在の日本は、徐々に貧しい国の仲間入りをしつつあるのですが、国が貧しいと、国際社会で話を聞いてもらえないこともでてきます。逆に、すごい国だと思われれば、あの国を見習おうと思って研究されるのです。
日本としては、やはり道徳を大切にしてきた国ですから、人を良くするために、こういう考えや芯を持って国策を行ってきたんだ、ということを世界にアピールしていくことが必要だと仰っています。
国の豊かさに比例して、国の影響力や発言力も大きくなりますから、世界に道徳を広めていくことで、それがやがて世界平和に繋がっていくことだって考えられますよね。自分が仕事をすることで世界が平和になっていく、このように考えたら、自分のポリシーや考え方、道徳性にも自然と磨きがかかると思いませんか?
③成功なんて残りカス
これも非常に面白い表現ですよね!渋沢さんはすごくお金持ちで成功も収めた方ですが、ご自身は「それは単なる結果に過ぎない、大切なのはプロセス(過程)である」とも仰っています。
自分が他の人に恥じることなく努力を重ね、やるべきことをやり遂げること。それが大事であり、成功や失敗は、努力してきた人の身体についた残りカスみたいなものだと考えられたのです。
たまには失敗したり、上手くいかないこともあるでしょう。そんな中でも、誰にも恥じることなく生きていると、胸を張って言えるのなら、また次の事業を頑張れば良いわけです。たとえ大成功をしても、後ろ暗いことがあったり、子供に自分の仕事を話せないのであれば、それは間違ったことをしていることになります。
結果にこだわり過ぎず、どういう心持ちで生きているか、事業に取り組んでいるのかを皆さんも一度振り返ってみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は渋沢栄一さんの著書「至誠と努力」から、経営に役立つポイントや仕事への取り組み方について解説してみました。
もちろん努力も必要ですが、安らかに後ろめたいことなく事業をやっていくことが、人格の向上や精神の安定につながると渋沢さんは教えてくれています。
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