エネルギーフリー!衝撃の未来予言「エクサスケールの衝撃」

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「ビルゲイツ未来を語る」以上の衝撃

未来を科学的に語った本で、近年これほどまでに衝撃を受けた本はない。

「エクサスケールの衝撃」
齋藤元章著

齋藤氏は、医師免許を持つ医療機器開発者であったが、コンピュータ開発者に転身。

現在は日本のスーパーコンピュータ開発を牽引する「Pezy グループ」を率いている。

齋藤氏の知識の深さと広さにまず驚くことになるし、600ページの分厚い本に驚愕の未来が詰まっている。

進化し続けるコンピュータがもたらす世界

コンピュータの計算能力は、1.5年で2倍になる。
「ムーアの法則」というのであるが、この法則は、コンピュータ発明以降、守られ続けている。

1.5年ごとに2倍になるというのなら、1.5年ごとに2のべき乗でスピードが上がる。
・15年では、2の10乗で、およそ1,000倍(1,024倍)、
・30年では、2の20乗で、およそ100万倍!
・45年では、2の30乗で、およそ1億倍!

各国のスーパーコンピュータの開発競争は激化しており、今までの計算機では、計算に数十年~数万年かかるとされていた

・病気、疾患に関わる細胞環境のシミュレーションによる病気の根治
・エネルギーの現実複合系での分子レベルシミュレーションによる新規技術基盤の開発
・観測ビッグデータを活用した気象、地震、津波等の予測システムの構築

といったものが、数日、数時間と、非常に現実的な期間で完了するようになる。
すると何が起きるのか。

エネルギー、衣食住がフリーに!世界が変わる

齋藤氏が予言するのは、まず、発電技術の超効率化によるエネルギーフリーである。
日本中の電力を、無料で賄うほどの発電所ができてしまえば、(しかもそれほど土地を必要としない)一気に製品や生活コストの多くを占めるエネルギー代金が0になる。

エネルギーフリーが実現すれば、次に食料がフリーになる
バイオ技術や遺伝子操作、水耕栽培により飛躍的に農産物、畜産、養殖技術が上がり、少ない面積ではるかに多くの食料が低コストで取れるようになるからだ。

農作物や畜産がフリーになるということは、同じ動植物である革や布がフリーになるということ。ここに衣服もフリーになる

更に住居においても、石油資源が余り、木材等の原材料がフリー化することでフリー化が加速する

かくして衣食住のコストは、人件費を除いて限りなく0に近づく。
そうなると、衣食住を満たすためにある今の貨幣経済の在り方も変わる。

更に、医療技術の発展、体の欠損や衰退部分の置き換え技術の発達により、寿命も延びる。死をも克服できるかもしれない。

世界の在り方が、今までの世界とは全く変わってしまうのだ。

世界が変わる変換点は近い

その大きな変換点が、2035年~45年くらいだと齋藤氏は予想する。

そのためにも、現在激化するスーパーコンピュータの開発競争において、「利他の精神」を持つ日本こそが、他に先駆けて競争力をつけ人類共存の道を探る貢献をすべきだ。

そして、その先にはさらに、驚愕の未来が待っている・・・・

非常に簡単に書いてしまうと以上のような論旨となる。

AIブーム、スパコンブームの中、こうした形で未来を予測した本の中でも最良の部類に入るものだと思う。

こうした方向性を知識として、そして脳内シミュレーションする体験として取り入れる機会は非常に重要だ。

読書の素晴らしさを改めて思い起こさせてもらえる良書であった。

是非骨太の本書を読み、来るべき世界に思いを馳せてほしい。

 

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