昔話「桃太郎」の本当の意味

陰陽五行論

桃太郎の話の本当の意味

以前、陰陽五行論では始まりの日、つまりタイミングが非常に大切だという話をし、桃太郎の例を挙げた。

桃太郎の話の本当の意味は、「タイミング(時期)が重要だ」ということなのだ。
今回はもう少しそこを深掘りしたい。

「桃」という字を分解してみると、「木」と「兆(きざし)」という字になる。
五行は「木火土金水」で「木」から始まる。
つまり1年は、木、つまり春で始まることを表していることは既に述べた。

陰陽五行論で使用する歴(太陰太陽暦)では、
1年の始まりは1月1日ではなく、立春(2月3日ごろ)となる。
2月3日の立春から物語は始まるのだ。

おじいさんとおばあさん

「昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。」

これは陰陽論を表している。
この世のものは、陰と陽の2面性がある。
男と女、光と影、昼と夜。
陰と陽のどちらが欠けても世界は成り立たないのだ。

「おじいさんが山へ柴狩りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」

おじいさんは男性(陽)、山や太陽(晴れた日に芝刈りをする)、柴刈り(木)はすべて「陽」をあらわす。
そして、おばあさんは女性(陰)、川も「陰」を表すのだ。

大きな桃が…

「川上から大きな桃が流れてきました。」

桃は「木の兆し」。
物語が本格的に始まることを表す。

「おばあさんが桃を持ち帰り、おじいさんと桃を食べようとすると、桃が2つに割れて中から元気な男の子が出てきました。」

おばあさんとおじいさん=陰と陽が結びつく。
桃が割れる=陰と陽が2 つに分かれる。

物語は順周り(陽)ですすむため、女の子(陰)ではなく、男の子(陽)が生まれた。

鬼退治のため鬼が島に

「桃太郎はどんどん成長し、ある日、鬼が島へ鬼を退治しに行くと言いました。」

「成長」は春から夏(春夏は「陽」、秋冬は「陰」を表す)にかけて。

秋に入り、陰の時期に入っていき、陰の気の象徴である「鬼」が登場する。
(陰の気や鬼が「悪いもの」というわけではない)

さらに、秋(西を司る)は攻撃本能を表し、行動を示唆する。
だから鬼退治に行くことになるのだ。

いぬ、さる、きじをお供に

「おばあさんはきびだんごを作って持たせてくれました。
 そして桃太郎はきびだんごで、いぬ、さる、きじを仲間にしました。」

秋を司る十二支は、さる(申)、とり=きじ(酉)、いぬ(戌)。
つまりこの3匹は攻撃力が高く、戦いを司るお供となるのだ。
さらに、3、5、8 は、人を守る数と言われ、物語に出てくる部下の数は3が多い。
(参考までに、西遊記では、沙悟浄が3、孫悟空が5、猪八戒が8を表している。)

さらに「きびだんご」=「白いおもち+黄粉(きなこ)」
陰陽五行論では、攻撃を司る金星は白色、白を強くする土星は黄色を表すのだ。

だから、お供に与えるのはおにぎりではなく、きびだんごである必要があった。

鬼と闘う桃太郎

「桃太郎は船で海にこぎ出し、鬼ヶ島に着きました」

秋の次は冬。
晩秋の戌(いぬ)月の次は、亥(いのしし)、子(ね)、丑(うし)で、季節は冬になる。
冬(北方)は水性を表し、色は黒。
黒い海を船で渡っていく。

「鬼ヶ島には恐ろしい鬼たちが住んでいました。」

桃太郎に登場する鬼は、2本の角に寅柄のパンツをはいている。
鬼が出てくると言われる「鬼門」は、丑寅(うしとら)の方向。

だから鬼は、丑の角を生やし、寅柄のパンツをはいているのだ。

「桃太郎は鬼を退治し、財宝を持って帰りました。」

財宝(物語上では次の春に備えて種を貰うことを示唆)を得る。

そして新たなサイクルをスタートさせていくのだ。
鬼を倒すことで、「鬼門」を抜けて春からの新しいサイクルに入っていく。

桃太郎はこのように、タイミング(季節ごと)にすべきことを教えてくれている物語なのである。

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